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左利きの方にとっての万年筆

 以前の「子ども用万年筆について」のコメント欄に、「御前崎からの便り」のkaoru様よりご質問いただきました。 「左利きの方には万年筆はどうなんでしょうか」 今回は左に利きの方にとっての万年筆について考えてみたいと思います。 私は右利きですので、左利きの方の筆記姿勢についてはよくわかりません。想像することはできますが、自分で体感することは一生無理だと思います。従って、以下は推測の内容になってしまいます...

イリジウムはたくさん着いている方が良いのか

 先日、イリジウムは有限であるというような表現を用いました。 確かにペン先についているイリジウムは有限であり、イリジウムが無くなればそのペン先の寿命は終わりです。イリジウムを再溶接するという手法もありますし、私も設備は有しておりますが、再溶接すると、先端強度が著しく低下してしまうため、全くおすすめ出来ないです。 一方で、イリジウムは、非常に怖いものでもあり、残量がじゅうぶんにあっても突然取れてしま...

エボナイト各種切削加工

 masahiro万年筆製作所では、エボナイト万年筆の技術を生かし、エボナイト切削加工も行なっております。 エボナイト製ノブ(つまみ)、ネジ、ワッシャー、ケースなど各種製作した実績がございます。 また、最上クラスの磨き仕上げや、高い公差での加工も可能です。 各種工作機械から、伝統的な足踏みロクロによる加工まで様々ご相談に応じております。 径は25φ以下、素材は、エボナイト、マーブルエボナイト、銅合金などが可...

エボナイトについて その1 エボナイトとは

 私は万年筆の素材には、主にエボナイトを用いております。 今日からエボナイトについて少々お話ししてみたいと思います。●エボナイトとは エボナイトは、簡単に定義すると、生ゴムに硫黄を加えて作られる硬質のゴムです(より専門的に端的に申し上げると、ゴムを高架橋した高硬度なゴムと言えます)。プラスチックではありません。ゴムなのです。ゴムではありますが、一般的に想像するゴムとは違って、極めて高い耐久性と、素材...

プラスチックカーボン紙

カーボン紙って今はあまり使われないですね。バックカーボンの複写伝票が当たり前になりましたし、手が汚れないノーカーボンの伝票も多いですね。ちょっと思い出せないのですが、今も郵便関係で、茶色いすごく濃い黒のカーボン紙を挟んで書く書式があったような…。しかし、これも当然はじめからこのカーボン紙が挟まっています。そういえば、宅急便の伝票は、ほとんどがバックカーボンで黒い裏面ですが、ご依頼主控となる一番上だ...

修正テープ

インレタってご存じですか?インスタントレタッチの略で、今はもうあまり使われなくなりましたが、シート上をこすれば文字や画像が転写されるものです。先日、インキ消しについて書かせていただきました。今は私はインキ消しは使わないのですが、以前はインキ消しと閉口して、修正テープを使っていました。修正テープ、インレタと同じように、消したい文字の上から白い幕がついたプラスチックフィルム当て、棒でこすれば、白い幕が...

消しゴムについて考える

現在の消しゴムのほとんどはプラスチック製の消しゴムです。試験などの持参品リストに、マークシート用として「プラスチック消しゴム」と指定している場合が多いことはご存じだと思います。もちろん、プラスチック消しゴムではない消しゴムもあります。それは文字通りの消しゴム、ゴム製の消しゴムなのです。ゴム製の消しゴム、独特のにおいと、手で持ったときの独特の感じ、細かな消しくずなど、ご記憶の方も多いと思います。私も...

布に書ける油性ボールペン

前回はマルチボール・パーマボールのことを書かせていただきました。パイロットの展示会で見て衝撃を受けた製品をもう一つご紹介したいと思います。私が小学生のころ、胸の名札の名前は、親が油性マーカーや筆による毛筆で書いていました。筆は極端な例ですが、墨は洗濯で落ちにくいので、案外ベストなのかもしれません。現在では油性マーカーが使用されることが多いのではないでしょうか。しかし、油性マーカーは、繊維で出来たペ...

各社カートリッジの容量

先日、ダブルスペアーのことを書きましたが、カートリッジ、各社カートリッジはどのくらいの容量があるのでしょうか。測定してみました。なお、JIS規格では、吸入式・カートリッジ式ともインキ量が0.4ml以上ということになっています。パイロットカートリッジ(旧称シングルスペアー)0.9ccダブルスペアー 0.7ccペチットワンカートリッジ 0.6ccコンバーターCON-20 0.8ccCON-50 0.5ccCON-70 0.8ccCON-W(ダブルスペアー用コンバータ...

ベストな構造であるインキ止式(インキ止め式)とカートリッジ式(覚書)

万年筆を修理した後、使い方をアドバイスさせていただくことがあります。中には、ご使用方法を勘違いなさっていらっしゃる方もいらっしゃいます。特に私が専門で製造している「インキ止式」という方式は、後部をピストンのようにしてインキを吸って使用すると間違って理解されている方が非常に多いです。オークションなどでも、ほとんどの場合、間違って紹介されている位です。この方式は、万年筆の専門家でも知らない人が非常に多...

初めての万年筆購入経験と空カートリッジ

私が最初に購入した万年筆は、パイロットのカラーバーディという万年筆です。小学生のころです。当時のカタログを見ますと、今では考えられないくらい若い人向けと思われる万年筆が掲載されています。カラーバーディはそのひとつです。当時、なぜ万年筆を使いたいと思ったかは覚えていません。確か日記を書こうとしたので、そのために買ったのかもしれません。当時万年筆を使っている人など同世代に誰もいませんでした。当時、カラ...

シャープ替え芯とパイロットのシャープペンシルについて

08/2/13追記 伝統的な透明シャープの決定版、ヤング2020(HF-100S-NC 芯0.5 生産終了品)緊急入荷しました。 商品説明記事 在庫限りの販売となります。  ご購入は販売サイトからどうぞ。ヤング2020 透明 0.5 のご注文私は鉛筆のたぐいでは、シャープよりも鉛筆の使用頻度の方が高かったです。自分で研いだ小刀で、鉛筆を研ぐのが何より好きでしたし、シャープの芯とは異なる粘土を使った伝統的な配合の芯による書き味も魅力で...

各パーツの名称

万年筆の各パーツをどのように呼ぶのか、調べてみると各社かなりバラバラなことに気づきます。こちらに掲載しようと思ったのですが、テーブル(枠)がうまく表示できないので、私のサイトにてご覧下さい。一部のメーカーは、かなり耳慣れない用語をお使いになっていることにお気づきになると思います。各社同じ名称なのは「クリップ」だけですところで、唐突ですが、文具は文房具の略、筆記具は筆記用具の略なのでしょうか…。前者...

万年筆のJIS規格

以前、私の製造するクリップのところで、万年筆のJIS規格について言及しました。そこで言及しましたが、試験項目のひとつに、クリップの試験項目がございます。すなわち3ミリ厚の板などを10分挟んでも隙間が出来ないこと、という要件です。他にも万年筆のJIS規格を見るとおもしろいことがいろいろわかります。まず、軸材質についての要件はありません。また、ペン芯の素材は、セルロイド不可、耐食性ある合金OKとなっています。エ...

ボールペンの表示数値

私はこのサイトの随所で、ゲルインキボールペンをお勧めしています。また、油性ボールペンレフィルについてもご説明したことがあります。ゲルインキなどのボールペンには、通常、数字が表示されています。0.5や0.7など。これは何を表すのでしょうか。実はこれは、シャープの芯径などとは違い、ボールの直径なのです。たとえば、こちらをご覧いただくとわかります。筆記字幅では無いのです。筆記字幅はボール径のおよそ半分近くにな...

ある方への赤インキアドバイスからインキについてまとめる

何年か前に、ある方より、お勧めの赤インキはどれかというご質問をお受けしました。そのときご回答したファクス文章が残っていたので、ご紹介したいと思います。私が今日まとめた内容がほぼ織り込まれていて、再び読んで苦笑いしてしまいました。※一般公開にあたり、内容を一部変更しております。 私はインキ関係は専門ではないため、詳しいお話をすることはできません。しかし、経験上何点かお話できることがございますので、不...

インキによって変わる万年筆の(狭義の)書き味

私が以前柔らかい万年筆を使っていたころ、使っていた万年筆に入れていたインキを変えたことがあります。当時は前述のようにパーカーのブルーブラックインキを使用していました。あるとき、当時あるメーカのすでに廃盤になっていたブルーブラックインキをたくさん購入し、その万年筆に入れて使ってみました。入れて書いたとたん、すぐに気づきました。書き味が劇的に硬いのです。このとき、インキによって書き味は変わるのだと言う...

『暮しの手帖』の万年筆記事

『暮しの手帖』という雑誌がございます。ずいぶん前から、厳しい視点で商品テストをしている独特の雑誌です。万年筆についての記事もいくつか見ることができるので、一部見てみたいと思います。1世紀64号(昭和37年5月)には、ブルーブラックインキの比較というたいへん興味深い記事が掲載されています。書きだしの文章は忘れることが出来ないです。「あなたもたぶん、インクはブルーブラックをお使いでしょう。」ジェットブラック...

不思議な赤インキ

赤インキを万年筆でお使いの方は少ないと思います。赤インキが黒いペン芯や首素材に付着すると緑色に見えて不気味です。昔から修理していて気づいたのですが、赤インキを使用していた万年筆は、非常に損傷が激しいものが多いです。また、色あせやすいくせに、軸などに付着した赤い色が落ちにくい…。私が再三ご紹介しているシェーファーの赤インキ(残念ながら今も同じ性質かは確認がとれません)も、コンバーターの青透明なビニール...

パイロットの新ブルーブラックインキ

みなさんはインキはどのようなものをお使いでしょうか。以前、おすすめインキについてご紹介したことがあるので、ご参照下さい。インキは、一度愛着をもつと、なかなか変更できないものです。そのメーカーがこれからもそのインキを継続して生産してくれる、そんなインキを選ぶのがベストです。大手メーカーが、新しいインキを発売したが、しばらくして製造を中止してしまったこともあります。その意味では、ロングセラーのインキを...

インキ耐光性試験方法

私はもう10何年も前ですが、耐光性についてとても興味を持ったことがあります。今思えばそれほどたいしたものは書いていなかったのですが、色があせることを嫌っておりました。そこで、各メーカーに、どのインキがお勧めが、いろいろ聞いたことを覚えています。今もその手紙を持っております。ところで、耐光性はどのようにしてテストするのでしょうか。当時興味があって調べてみました。JIS規格に準じた方法では、筆記用紙をブル...

パーマネント と ウォッシャブル

 先に、パイロットのリアルブラックインキについてご紹介しました。 それを執筆していて思ったのですが、以前のインキには、よく、パーマネントとか、ウォッシャブルという表記がありました。 私の知る限り、以前のパイロット製品の外箱の上、パーカーQuink、これらに表記が合ったことを覚えています。 パイロットですと、ブラック・ブルーブラックがパーマネントで、ブルーとレッド(当時はピュアレッドという商品が主流)は...

特殊なインキ ジェットブルーとリアルブラック

以前は、今以上にいろいろなインキが発売されておりました。私が知る限り、パイロット社では以下のような興味深いインキが発売されておりました。実際持っております。以下、当時の広告より引用したいと思います。●ジェットブルーインキ 最近、各方面で感光複写機の利用が盛んに行なわれていますが、複写機の理論から見て、ブルーブラックインキは使用インキとして適当でなく、複写性の高い黒インキを使用しなければなりませんで...

環境に配慮したパイロットのコンバーター・CON-20

パイロットから、ほぼカートリッジ大のコンバーター、CON-20が以前より発売されています。今回は、このコンバーターについてお話ししたいと思います。明確な発売時期はわかりませんが、少なくとも1991年以降1993年までの間*、パイロットのこのコンバーターが変更されました。具体的には、差し込み口の塑性パッキンの色が白から青になり、価格が100円から200円になりました。旧品はコンバアター10という商品名です。*1990年のカタロ...

インキ消しについて

インキ消しというものをご存じでしょうか。塩素系漂白剤と同じ成分の液体によって、インキを消すものです。ライオン事務機などから現在も発売されています。画像ライオン事務機の商品も以前は別のものがいろいろあったのですが、現在は販売していないようです。インキ消しは、修正液が発達した現在ではあまり使われなくなりました。紙を傷めるのも事実なので、使用したところを再筆記するとき、インキがにじんだり、再筆記した文字...

ルーペについて

万年筆を使うためにはルーペは必要ありません。紙とインキ、そして万年筆本体だけあればじゅうぶんです。しかし、軸の出来などを詳細に眺めてみるために、ルーペを持つのは悪いことではありません。ルーペの倍率は高ければ良いと思われることがありますが、決してそうではありません。倍率が高いと視野が狭く、ピントの合う位置も手前になり、そしてピントの合う深度が浅く、かえって使いにくいことが多いです。確かに万年筆修理技...

写譜ペン・ミュージックペン・ミュージックペン先・音楽ペン先 について 写譜ペンの使い方

パイロットのペン先の中に、MSというペン先があります。かなり特殊なペン先で、MSは、写譜用の特殊なペン先です。用途もさることながら、形状も変わっていて、切り割りが二本あり、イリジウムを3つに分けています。切り割りの終端には他のペン先とは違って丸い穴は開けていません。戦前から伝統的にこのような形状のペン先になっています。横に幅広い字幅ですので、幅広い字幅でもひねり許容性に対し柔軟性を持たせるために3つ割と...

外してはいけないコンバーター

カートリッジ式万年筆を吸入タイプに変換できるコンバーターという品物が販売されています。結構便利な品物ですが、私はあまりお勧めしません。コンバーターが使用できる万年筆のことを両用式と呼ぶこともありますが、カートリッジ式があくまでもメインです。残念ながら海外製品にはコンバーターを使用するとインキ出が悪くなるものもあります。そういったものの場合はカートリッジを使用すればインキ出は良くなることがあるので、...

書き味を「運筆抵抗」と「視的書き味」から考える

「万年筆」が明治時代つくられた言葉であるように、現在でも、適切な言葉が見あたらないとき、適切な言葉を造語することは良くあります。すでに当てはまる用語が存在するとしたら、安易に造語しない方が良いのも事実ですが、造語するのは、心楽しいことでもあります。私はすでに以前の このコラムにて、以前作った「視的書き味」と、「運筆抵抗」という言葉をご紹介しました。再掲しますと、Q.インキ出と書き味は関連するのか A....

まんねんふで

 現在我々が話している術語のほとんどは、明治時代に外国語を翻訳したものであるということを以前聞いたことがあります。 それを初めて聞いたときはたいへん驚きました。 それじゃ我々が普段話していることばは日本語ではないのではないか、などと、複雑に思ったことを良く覚えております。 でも、よく考えてみると、新たな分野が持ち込まれたとしたら、新たな術語も持ち込まれるわけです。現地の術語をもとに、漢字を当てたり...

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プロフィール

 masahiro万年筆製作所  代表者 内野成広

Author: masahiro万年筆製作所  代表者 内野成広
総エボナイト製手作り万年筆を製造しております
一切の妥協を許さない完全な商品を目指し、生涯唯一の職業として励んでおります
ペン芯までエボナイトで製造している数少ない万年筆メーカーです。

また、株式会社パイロットコーポレーション 正規販売店として、パイロット商品の販売をいたしております。

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