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エボナイトについて その8 漆塗装(ラッカーナイト)について

エボナイトは変色するので、表面を漆塗装する手法が、戦前パイロットにて発明され、ラッカーナイトと呼ばれています。厳密にはパイロットは漆を塗る手法を発明したというよりは、変色しない総合手法を発明したと言った方が正しく、エボナイトに単に漆さえ塗れば良いというわけではありません。
 実際、パイロットの昭和初期のラッカーナイト軸は、今でも全く変色しておりませんし、漆もはがれておりませんが、不適切に漆が塗られたものは、数年ではがれたり、漆の下から茶色いような色が出てきたり、漆表面がぶつぶつあばた状になり、はがれて来てしまうというようなことがよく起きます。この漆黒に塗られた漆が茶色くなったあばた状のぶつぶつになったものは非常に多く、皆さんもご覧になったことがあるかもしれません。このように逢えて表面処理したと言われることがありますが、そんなことはなく、塗られた直後は漆黒の状態だったのです。

 エボナイト万年筆に漆塗装が施されるようになってから、エボナイトの磨きが廃れてしまったという事実があります。現実に、漆の場合は、表面を磨く必要がないから非常に楽だと言われてきましたし、優れた光沢を出した軸には漆を塗ることはできません。もっとも、磨く必要がないからといって表面をいい加減に削ればよいということではないので、それぞれの過程を完璧にこなすのが理想であることは言うまでもありません。

 漆を塗った軸は確かに良いものがあり、(完璧に塗れば)変色しないというのはやはりメリットです。
 しかし、以下のような点も考えなければなりません。

 漆を塗ると、表面がやさしくなってしまいます。漆は、液体が表面に付着して表面張力が張ったような感じで固まるためか、尖った角(エッジ)やフラットな表面がまるまってしまいます。もっとも、このような角は、磨きを不適切に行なうと同じようにまるまってしまいます。しかし、漆の場合は、特に厚く塗った場合、なんとも優しくなってしまいます。

 漆を塗った軸は、漆を塗ったあとは、取扱にものすごく神経を使います。少しでも傷を付けるわけにはいきませんし、傷を付けてしまうと、再塗装が必要になってしまいますし、蒔絵軸だったりすると致命的です。
 また、高蒔絵のような表面がデコボコしたものは、前述の銀装飾軸と同じようなことが言えます。

 ネジ部分に漆を塗ると、ネジが入らなくなる可能性があります。少なくとも私の品物では理想的な勘合のネジを切っておりますので、胴のオスネジに漆を塗るとメスネジには入りません。

 もっとも、漆を塗る場合は、エボナイト表面に出る「ス」はそれほど問題になりません。逆に言えば、総磨きの場合は問題になるスも漆の場合は問題にならないため、この点でも省力化・生産性アップが実現できます。

 理想的表面とは、軸の設計者が志向した表面であり、前述のような、エッジやネジなどといった要所要所が漆により悪影響を及ぼさないような品物でなければなりません。

 私の品物は漆塗装を拒否しているわけではありませんが、漆塗装を施すには、そのために調製(調整ではない)しなければなりません。
 非常に難しいAAランクのツヤを志向して手間を掛けた品物を今は販売しています。
 エボナイトは変色しますが、使用愛用に際して絶望的なほどではないからです。

 総磨きが如何に贅沢であるか、情熱がないと実現できないものであるか、おわかり頂けるでしょうか。

 なお、磨きとは異なるエボナイトを切削した最高の表面(磨く前の状態で最高のレベル)は私のペン芯の裏側斜面と両脇で見ることができます。この部分はかなり念入りに仕上げております。磨いたAAランクのツヤも良いですが、切削の最高の表面も良いものです。曇ることがないのが最大のメリットです。

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 masahiro万年筆製作所  代表者 内野成広

Author: masahiro万年筆製作所  代表者 内野成広
総エボナイト製手作り万年筆を製造しております
一切の妥協を許さない完全な商品を目指し、生涯唯一の職業として励んでおります
ペン芯までエボナイトで製造している数少ない万年筆メーカーです。

また、株式会社パイロットコーポレーション 正規販売店として、パイロット商品の販売をいたしております。

422-8017
静岡市駿河区大谷769-3
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