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私の品物の標準品の胴の一番先頭にキャップとはまるねじが切ってあります。ちょうど首と胴の継ぎ目、境目のところです。
この部分は筆記時に指が当たるところですが、このねじと首のところには、一定の段差があります。
良くこの段差を少なくして欲しいというご依頼がありますが、それは出来ないのです。もしそのような品物を作ったとしたら、理想とはかけ離れた、引っかかりの少ない、強く閉めるとはじいたり、ゆるみやすかったりするねじになってしまいます。
なぜ段差を少なくできないのでしょうか。
胴のところのねじは雄ねじです。この雄ねじの三角ねじ山の谷の径がキャップの中に切ったメスねじの内径になります(厳密には一定の隙間が必要なので一致はしませんが、概念的には上記の通りです)。もし、首の外径がメスねじの内径以上だとしたら、首の外径に引っかかってそれ以上はいることは出来ず、軸の雄ねじとかみ合うことが出来ないのです。つまり、雄ねじの谷の径よりも首の外径を大きくすることが出来ないのです。従って、段差は、切られたねじに応じて、ねじ山の高さ以上の段差にせざるを得ないのです。
メスねじの内径が大きいメスねじのねじ山高さが低いねじや、雄ねじのねじ山高さが基準より低い雄ねじ切り込みの浅いねじといったような引っかかりの少ないねじだとしたら、首の外径は雄ねじの切り込みが浅かったりメスねじの内径が大きいぶん大きくすることが出来、結果的に首との段は少なくなります。
還元すればこういった部分でも精度を実感していただくことが出来るわけです。
残念ながら、ねじの精度を優先すると、首の段を少なくすることが出来ないのです。原則として段差は切られたねじの山と山の間隔(ピッチ)によって一定数値に決まり、変更する余地が無いのです。例外的に上記のように切られたねじの引っかかりを甘くすれば段差は変更できます。
私は、ねじのところに今くらいの段がある方が使いやすいと思います。ちょうど段が保持ポイントになるのです。
※段差部分の画像
雄ねじの谷と首の外径がほぼ一致していることがわかると思います

追記:通常より細かいねじを切った場合は、ねじの山高さも低くなりますので、段差も少なくすることが可能です。段差を少なくするならば、ねじピッチの細かさで対応することになります。
ねじは追究していくと奥が深いです。ねじで長さを測ったり、回転数を測定することもできるのです。
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