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万年筆で文字を書いたときに、インキが紙に乗らないことがあります。
いくつかの理由があるのですが、先端の形状に問題があるために、インキが乗らないことがあります。
たとえば、以下のような形状ですと、まっすぐ保持される方でない限り、ペン先先端切り割りが当たらずに、角が先に当たってインキが全くでない、書き味も悪い、ということになります。まっすぐ保持なさらない方が無理して書き続けると、ペン先が傷んでしまいます。


ちなみに、このような形状のペン先がたまにありますが、研削している立場から申し上げますと、このような形状は、非常に作業が楽なのです。このような形状を作るのは非常に簡単です。一部メーカーがなぜこのような形状を採用しているのかはわかりませんが、作業性といった点も無視できません(形状としては感心しないことは言うまでもありません)。
通常、万年筆を保持する場合、まっすぐに保持しないで、軸の円周方向にすこし回すようにして書くことが多いです。このように軸の円周方向に回して書くのを、「ひねる」というように言います。
ひねって書くと書けないペン先をひねっても書けるようにすることを、「ひねり許容性向上術」と称します。
メーカー側でひねり許容性を向上させるための手法として、斜めに大胆に研ぎ下ろす、オブリーク研削を施すことがあります。
以下画像の右側のものがそうです。


※左画像は私が研削したものです(詳細は以下記事本文参照)
ちなみに画像の左側のものは、オブリークペン先を入手なさって使いにくいという方から、オブリークペン先を通常の形状に使いやすく修正してほしいということで修正したものです。
一つ目と二つ目の画像の角張ったペン先を修正する場合も、三つ目四つ目の左側画像のように修正することになります。
私見では、オブリーク研削はあまり感心しません。このような研削をしなくてもひねって書くかたにも対応できます。オブリークにしてしまうと、通常の持ち方をする方には対応できないペン先になってしまうからです。
ひねり許容性が少ないペン先、ひねり許容性を向上させる必要があるペン先は、ほとんどが太いペン先です。
なお、
以前書かせていただいた、先端を球のようにしてしまえば良いかと言えばそうではありません。幅(ランド)を作って、ひねり許容性を検討するという太字ペン先に特有の作業を施さないと実におもしろみの無い書き味のペン先になってしまうからです。
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