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masahiro万年筆製作所製品に関するお知らせ

 masahiro万年筆製作所製品について、ご案内させて頂きます。

●インキ止式軸の特徴について
 私のインキ止式軸について、どのような特徴があるか、ご照会が多いので、すでに当サイトにてご説明させて頂いている事項もございますが、端的にご説明させて頂きます
 まず、ペン先と素材以外は、すべて当方にて製造しております。
 以下、項目ごとに特徴をご説明しますと、

・コルク全廃
 インキ止式は、従来は、後部のコルクが使われていて、そのコルクは、修理程度により、1年から、長くても10年くらいで気密が悪くなってしまうものでした。それだけ不安定なものでした。

この点、最近、店頭で行われている各種のペン修理イベントで、後部からインキが漏れてきたonotoやインキ止式軸について、軸の中心に入っているロッドが収縮しているために漏れてしまったと診断された、とおっしゃるかたがいらっしゃいましたが、この種の漏れは、100パーセントに近くコルクの劣化で、ロッドはほとんど収縮しません。コルクの交換で完全に対応できます。



 コルクの不安定さを無くし、耐久性とメインテナンスフリー性を向上させるために、コルク全廃を企図しましたが、このコルク全廃は、なかなか簡単にはいかず、コルクの代わりに別のものを仕込んだだけでは上手く行かないものです。
 私の商品では、エボナイトに特化した部材と、適量の自己給油方式(軸内部に油が進入しないような設計なので、インキに油が混入することはありません)を採用して、コルク全廃に成功しました。古い商品を再確認しても、当初想定した通りの、安定した効果が発揮されています。また、万一、油が無くなっても問題なく作動できるような特殊な部材を配置しています。
 このコルク全廃軸は、かなり前の商品から採用しております。これまでの私の商品のほとんどすべてがこのコルク全廃商品です。

・中芯
 上記のコルク全廃の部分とも関連しますが、内部に通っている中芯は、従来の標準サイズの3ミリですと、若干柔いので、丈夫な4ミリを採用しています。コルク全廃軸からはすべてこの4ミリ中芯になっています。

・中芯の後部つまみ取り付け部分と、各すりあわせ部分面精度の大改良
 先頃、中芯の後部つまみ取り付け部分につき、スラスト方向へのより厳密な配慮と、メインテナンスフリー性を向上させるために、後部つまみ内部を大改良しました。
 また、それに伴い、パッキンを使わない、伝統的なすりあわせ部につき、各すりあわせ部分のエボナイト面精度も、飛躍的に向上させました。磨きではなく切削エボナイト表面の、出来る最上の面精度(面粗度)となっています。
 この新構造は、まだほとんど出荷しておりません。今後新たに出荷するものはすべてこのタイプです。価格上昇は当面据え置きます。
 見分け方は、新しい構造のものは、中芯後部つまみ取り付け部分が画像のようになっています
s-p.jpg
 なお、従来品もすべて気密性はチェックして出荷しておりますので、過去の商品に面精度向上処理を施し直す必要はありません。


・首の気密性
 インキ止式軸の場合は、首を外してインキを入れるため、首の部分は、常に開閉しなければなりません。この点、onotoなどでは、首を常に開閉する必要はないので、ネジの部分をシーリングしてしまって良いわけですが、インキ止式軸ではこういった回避手段が取れません。
 そこで、現在では、首の部分にパッキンを入れて、漏れを防ぐことが多いですが、私の軸では、パッキンを使わずにすりあわせのみで漏れを防いでいます。
 このすりあわせで漏れを防ぐ点については、万年筆を専門になさっている方でも、漏れは防げないのではないか、と言われることもありますが、完璧に防げるものです。
 パッキンを使っていないため、首の締め終わりがパッキンのゴム弾力・抵抗と反発力で異様に回転が重くなったりすることはなくきわめてスムーズにピタッと締まり終わりますし、パッキンが切れたり入手困難になったりするリスクが全くなく(首部分のパッキンは、外からむき出しで、細いため、損傷リスクが高いです)、首のネジの閉め終わりも、パッキンがある場合は独特の弾力のある閉め終わりになるところ、ピタッと閉まります。
 この首の気密についても、私の商品の全品がこの仕様です。私が修理したonotoも、軸の状態が非常に悪いものを除いて、ほとんどが首はすりあわせのみで気密を確保し、首をゆるめて頂くことも可能です。

ご注意
 すべてのインキ止式製品・(首を緩めることが可能な)オノト修理品に言えることですが、首を緩めた後、再度装着して頂くときは、後部つまみは緩めた状態にしておいて下さい。
 首からインキが漏れる場合、その理由のほとんどが、後部つまみが閉まった状態で首を装着したことが原因です。後部つまみをゆるめることと、首の漏れは直接的な関係はありませんが、後部つまみをゆるめた状態で首を装着していただいた方が、完璧に操作して頂けます。
 
 インキを入れるような場合、手順としては以下のようになります
1,ペン先を上にして、後部つまみをゆるめる
2,首を外す
3,インキを補充したりしたあと、首を締める
4,後部つまみを閉める(3のあとそのまま筆記する場合は後部つまみを閉める必要はありません)

 後部つまみを締めた状態で首を装着してしまったときは、後部つまみをゆるめて、首を少しだけゆるめて(外す必要はありません)、その後首のねじを締め、後部つまみを締めるという動作をしていただければじゅうぶんです。
 首を外してから後部つまみをゆるめて頂くと、軸入り口が開いた状態なので、後部つまみを緩めたときに、インキが軸からでてしまう恐れがありますので、首が装着された状態で緩めるのが良いです。

 上記一連の動作は、たとえて言うと、車のバッテリーを外すときはマイナスから外してプラスを外す、付けるときはプラスを付けてからマイナスを付けるということと似ています。後部つまみから始まり後部つまみの終わるわけです。

 従来このことはあまり言われて来ませんでしたが、適切に作られたもの、修理されたものは、上記一連の動作が必須です。これを守っていただければ、私が修理したり製造したものは、首からインキが漏れることはまずありません。



・ペン芯
 ペン芯もすべてエボナイトで自社生産しております。
 エボナイト製のペン芯とプラスチック製のペン芯とどちらが良いか、論じる向きもありますが、私のペン芯に関する限りは、基本設計は、パイロットの現行商品のプラスチックペン芯をそのままエボナイト化したものです。従って、従来の雨樋ペン芯とも言えるような端的なペン芯とは全く違い、現代的なペン芯となっています。
 ペン芯がエボナイトであることから、ペン先のインキ出や、全体的な調整も、ペン先地金にダメージや、金属疲労を起こすことなく調整可能なのです(エボナイトのペン芯の商品は独特な調整手法が必要である、ということでもあります)。
 また、入り固さは、ペン芯・首内部ともエボナイトのため、素材クラックが起きる心配がないことから、非常に硬く入っています(この点がエボナイトを用いる最大のメリット)。硬く入ってはいますが、必要なとき、特殊工具を使用すれば、全く傷めることなく、ペン先の入り固さもゆるくなることなく、取り外すことが出来るようになっています。

この点、入り固さが固く指先では除去できないことから、当製品を愛好家の方のペン修理イベントにて、無理矢理ペン先を外したというような事例もありましたが、特殊工具を使わずに無理矢理行うとほぼ百パーセントペン芯を傷めます。絶対に無理な分解や、当サービスセンター以外での分解はおやめ下さい。


 そして、ペン芯を自社生産している最大のメリットは、入り固さ以外に、後部つまみを開ければ、軸を振ることなくインキが出るという点です。
 従来、万年筆生産実際界の都合などから、一部の大手メーカー製のものを除いて、首とペン芯のインキ出部分がミスマッチしているものが大半で、インキ止式は、後ろからインキを押し出すようにして使うもの、とか、軸を振りながら使うもの、とされてきました。
 しかし、ペン芯と軸構造が適切に設計されていれば、軸を振ることなく、後ろをゆるめれば、間断なくインキは流れます。
 万年筆の要件から考えるまでもなく、それは必須のことです。
 ペン芯については、非常に頻繁に改良していますが、基本的な構造は、エボナイトペン芯を装着した当初の商品から変わりません。

 また、胴の先端に切られた、キャップにはまるオスネジも、切り方の発想を転換し、より、見た目にきれいで、より引っかかり率の高いネジになりました。

 その他キャップ内のねじ切り部分などに特徴がありますが、そのあたりは、過去記事をご覧下さい。

 なお、現在、私の製品では、自社以外では一切販売しておりません。他社への軸のみの供給も致しておりません。

 上記インキ止式の特徴について、インキ止式に特化した部分以外(ペン芯やクリップなど)は、カートリッジ式などにも共通です。
 カートリッジ式でも、首と胴のネジ接合部分は、ゆるみ止めの固定用パッキンを入れる必要がある場合もありますが、私の商品では、エボナイト同士のネジ締結で、細かい細目ネジのため、固定用パッキンを入れる必要が全くなく、入れておりません。

●インキ止式軸名称変更について
 インキ止式軸ということですと、上記のような過去の商品で存在していた事項との違いなどのお問い合わせやご懸念が多いため、名称を、

ダイレクトタイプ

に変更することに致しました。
 今後この名称に順次変更して参ります。
 基本構造は、従来からの名称では「インキ止式」に分類される商品であることには代わりありません。
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 masahiro万年筆製作所  代表者 内野成広

Author: masahiro万年筆製作所  代表者 内野成広
総エボナイト製手作り万年筆を製造しております
一切の妥協を許さない完全な商品を目指し、生涯唯一の職業として励んでおります
ペン芯までエボナイトで製造している数少ない万年筆メーカーです。

また、株式会社パイロットコーポレーション 正規販売店として、パイロット商品の販売をいたしております。

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静岡市駿河区大谷769-3
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