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ダイレクトタイプ万年筆の特徴について

masahiro万年筆製作所製のダイレクトタイプ万年筆について、特徴をご説明させていただきます。以下の特徴は、以前の商品から採用しており、最近の軸で開始した手法ではありませんし、使用の際に気にしていただく必要はありませんが、ご関心をお持ちの方のために、ご説明させていただきます。以下の特徴により、当店の商品は、定期的に交換を要する部品はありません。
 ダイレクトタイプ万年筆は、万年筆の中でも製造上の難所が少なくなく、どこも適切に製作しないと、インキ出や使用勝手に不具合が如実に表れます。ダイレクトタイプに惚れ込み、改良を重ねてまいりました。

●軸後部中芯パッキンについて、特殊パッキンを使用
 通常、ダイレクトタイプ万年筆には、軸の中に中芯と呼ばれる芯があり、その中芯と軸との間にパッキンが配置されております。かつてはコルクが使われておりました。コルク表面に潤滑油としてひまし油を塗布すると、エボナイトとの表面との間に極めて良好な潤滑作用が行われます。この、ひまし油+コルクとエボナイトとの潤滑作用は、他の潤滑油では出せない、非常に良好なものです。しかし、コルクは耐久性が低く、通常は数年、工夫して修理したものでも10年弱くらいで気密性が損なわれてしまいます。コルクを交換しさえすればもとに戻り、以前はこの交換サイクルを、靴底を交換するようなもの、とたとえられておりました。とはいえ、現代では、この例示で理解を得るのは難しいものがありますし、コルク自体に後述の欠点があります。また、ひまし油も、エボナイトに対しては極めて良好ですが、ある種のプラスチックには露骨に反応し、即座にひび割れを起こしてしまいます。ひまし油を塗布した製品を他の万年筆と一緒に保管し、ひまし油が大量に他の軸に付着してしまうとひび割れが起きる可能性があるのも事実です(ただし、ひまし油が付着しなければ大丈夫です)
 私自身も、コルクを使用することを考えていたのですが、コルクの耐久性の低さと、コルクの中心部に中芯の穴を開けますが、その穴を正確にあけたくても精度上、ある程度の限界があること、そしてなにより、軸後部に配置したコルクにカビが生えてしまう事実に閉口しました。カビはかなり悩まされ、コルクを滅菌してから装着したり、いろいろ行いましたが、効果はなかったです。そこで、コルクを全廃しようと決意しました。
 従来のコルクが配置された商品に、コルクの代わりに汎用のゴムパッキンなどを入れて、中芯表面には油を塗布するような方法が極めて簡素な方法で、容易に思いつくのですが、この方法ですと、中芯表面の油が切れると、ゴムパッキンと中芯のエボナイトの間の摩擦抵抗が急激に高まり、パッキンが裂けたり切れたりしてしまいます。しばらくはスムーズでも、いずれ問題が起きてしまうのです。
 汎用のパッキンを用い、中芯表面に油を塗布するだけでは、油膜が切れてしまうのは必須で、摩擦抵抗が急激に上昇してしまいます。将来発売する新製品の中芯動作にも耐えられるような水準にしなければならず、汎用のパッキンを単に配置しただけでは、私が満足のいく水準にはなりませんでした。その点もあり、修理ではコルクを用いておりました。コルクを装着するように設計されていた軸にはコルクを装着するのが一番です。
  そこで、パッキンの配置や、中芯の太さ、パッキンの大きさ、潤滑機構などなど、あらゆる点を新たに設計しなおし、パッキンも、汎用に入手できるものから、受注生産品の特殊な素材のものまで、ゴム素材からプラスチックパッキン、パッキン以外のものまであらゆるものをテストしました。正直申し上げて、この種の試作は相当な費用がかかりますし、費用を掛けても成功するかはわからない、でも、なんとしてもコルクを使わない軸を実現したかったです。ちなみに、中芯がエボナイトでなく金属などでしたら、それほど困難ではありません。エボナイトはゴムなので、パッキンもゴム、ゴム同士なので、独特の摩擦抵抗が発生し、難しいのです。
 試作の結果、極めて良好な摩擦と気密、そして耐久性を示すパッキンを見つけることができ、潤滑も、中芯を移動させることで自動潤滑でき、なおかつインキには油が入らないような構造にすることができました。仮に潤滑が途切れても、裂けたり切れたりすることはありませんし、中芯を移動させることで自動で潤滑がいきわたるようになっております(詳細は説明書に記載してあります)。
 パッキンは残念ながら汎用品ではありません。一般には入手できない、受注生産の特殊パッキンです。残念ながら、と書いたのは、汎用品でしたら、入手は容易で、価格も安価です。特注にこだわらず、汎用品があれば汎用品でベストなものがあれば、汎用品を使用すべきです。しかし、汎用品ではエボナイトとの摩擦に対処できないため、かなりの数をまとめて発注することで、使用に耐える稀有な特殊パッキンを入手し、使用しております。

●中芯自動調整機構内臓
 前述の軸内部の中芯の先には、中芯弁が配置され、中芯とつながる後部つまみを閉めれば、首後部を遮断し、インキや空気圧すら漏らさないのがダイレクトタイプ万年筆です。
 中芯弁の先端と首後部とは、軸と首との接合部同様、一切パッキンなどを使用せず、すりあわせだけで気密を保っておりますが、そこの部分の接触加減の調整が極めて微妙で、得てして、後ろを閉めても中芯弁が遮断していない(ダイレクトタイプが主流のころ、この不具合を「先漏り」と称していました)、後ろを閉め終わる前に中芯が先にあたってしまう(「ツキスギ」と言っていました)、など、中芯の長さの調整はシビアなものでした。また、中芯と軸との長さや太さが違うために、温度によって、中芯の長さが変わり、結果として、中芯弁に不具合が起きることがありました。
 従来の商品や、戦前この種の万年筆が主流だったころは、万年筆店店頭で、すぐに長さ調整を行っていたようですが、現在では、中芯の当たり具合に不具合が起きること自体を避けなければなりません。とはいえ、中芯の当たり具合はねじの締めつけ力に頼る面もあり、従来構造を容易に変更できるものではありません。
そこで、中芯の当たり具合を自動調整できるように、中芯と首後部の当たり接触部分の面精度を向上させ、ねじ締め付けと同等の当たり力と自動調整ができる構造にして、後部つまみ内部を複雑化させました。これにより、中芯の当たり具合は、ほぼメインテナンスフリーとなりました。また、自動調整機構を内蔵したことにより、後部つまみを閉めていただくときに、締めつけ力は中芯弁の当たり圧力に影響なくなりました。したがって、後部つまみは、止まるまで締めていただければOKで、きつく締める必要はありません。この調整機構を有している構造は、後部つまみを閉めたり緩めたりしていただければ体感していただくことができます。

●エボナイト製ペン芯使用
 ペン芯はすべて自社製のエボナイト製ペン芯を使用しております。
 エボナイト製ペン芯を製作して使用している理由はいくつかあるのですが、最たる理由は、以下の画像のことをしたかったのです
R0011613.jpg
 つまり、ペン芯後部を、前述の中芯が接触する首最後部まで配置したかったのです。
 現在では、通常、カートリッジ式のペン芯を装着することがほとんどです。主流がカートリッジ式であり、カートリッジ式のペン芯しか作られていないのが実情だからです。しかし、それですと、ペン芯後部から首後部までの間に隙間があり、その隙間が空気で閉塞してしまい、インキ出が滞ってしまいます。
 ダイレクトタイプとして、完璧なものを作りたいために、上記画像のようにするには、ペン芯も専用設計としなければなりません。ゼロから試作とインキ出テストを繰り返し、プラスチックペン芯のものをエボナイト化した内部構造のエボナイトペン芯を製作し、装着しております。外からは見えない首内部も溝を配置しております。
 この点も、確かにカートリッジ式のプラスチックペン芯を使用すれば、かなり楽です。ペン芯は、溝の隙間がほんの少し違うだけで、インキ出が変化してしまい、設計が極めて難しいものです。残念ながら豊富に在庫している従来の汎用エボナイトペン芯ですと、満足のいく設計のものはまったくなかったです。現代のプラスチックペン芯をエボナイト化したような精緻な構造にすることにより、納得のいくペン芯となりました。また、パイロットのペン先は、根元で曲げてあるため、丸棒状の安易なペン芯ですと装着ができないです。しかし、ペン芯がプラスチックですと、結局作っているのはホルダーとなる軸だけとなり、製品の個性もなく、逆にダイレクトタイプではインキ出に支障をきたすようなトラブルもある、そこで、ペン先には一切手を加えることなく、ペン芯のほうに、ペン先根元の曲げた部分が入るようにプラスチックペン芯と同じ凹部を配置し、自社製のペン芯を製作し続けております。
 そのほかの自社製ペン芯の効果として、首やペン芯までエボナイトで製作しなければ実現できない、ペン先の入り固さを実現しております。通常の使用下では、ペン先ペン芯がずれることはまずありませんし、一般の方が指でつまんで引っ張っても抜けないです。
 カートリッジ式でも、このような強固に入るメリットがありますので、自社製のエボナイトペン芯を装着し使用しております。



現在、masahiro万年筆製作所製品は、以下の在庫がございます
納期のかかる受注生産は一切行っておらず、1~2週間以内に発送の即納品のみのお取り扱いとなります

※標準品を中心に在庫完売商品は、追加生産しておりますので、完成次第在庫はアップいたします

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プロフィール

 masahiro万年筆製作所  代表者 内野成広

Author: masahiro万年筆製作所  代表者 内野成広
総エボナイト製手作り万年筆を製造しております
一切の妥協を許さない完全な商品を目指し、生涯唯一の職業として励んでおります
ペン芯までエボナイトで製造している数少ない万年筆メーカーです。

また、株式会社パイロットコーポレーション 正規販売店として、パイロット商品の販売をいたしております。

422-8017
静岡市駿河区大谷769-3
masahiro万年筆製作所
090.jpg
FAX 054-298-7473
masahiro14k@gmail.com
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