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エボナイト素材を使用するメリットについて

 エボナイトで万年筆を製造することについて、どのような良さがあるのか、お問い合わせいただくことがございます。
 エボナイト素材は、現代では一般に手にする機会は全く無いと言っても良い位ですし、実態もあまり知られておりません。静電気の実験で手にされたことがある位でしょう。

 エボナイトは、表面の色、塗装でなく内部まで練り込まれたマーブル柄の模様、ご好評頂いているmasahiro万年筆製作所の表面磨きとその光沢など、魅力が少なくないですが、私がエボナイトで万年筆を製造しているのは、何より、その強度と形状安定性に魅力があるからです。

※マーブルエボナイトは、内部にまで練り込まれているため、キャップや軸内部、ネジの表面にもすべて模様が出ます
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 マーブルエボナイトは、メーカーによる品質の差が歴然としており、masahiro万年筆製作所では、ヨーロッパ製の高品質なマーブルエボナイト輸入材を直輸入し、使用しております。



 エボナイトと、他の素材を比較しますと、エボナイトでなければ実現できないような設計もあります。masahiro万年筆製作所のダイレクトタイプやM形吸入方式万年筆は、エボナイトでなければ実現できない設計になっております。また、ペン先ペン芯の入り固さも、ペン芯・首・スリーブ、この3つをエボナイトにすることにより実現できる強度になっております。

 たとえば、繊維素系樹脂では、ダイレクトタイプやM形は素材強度が足りず、作ることはできません。カートリッジ式でしたら、首に主要部品は集中しているので、首をエボナイトで製造すれば、軸やキャップは繊維素系樹脂でも可能になります。

M形の透明アクリル素材を使用した軸は、アクリル自体には、ストレスを与えない設計になっておりますし、軸中心部以外はすべてエボナイトのため、強度はエボナイト無垢材と変わらない設計になっています。



 市販されている万年筆の大半は、首に主要部品が集中しているカートリッジ式(コンバーター装着により吸入方式の需要へも対応)なので、軸は単なる筒ホルダーであることから明らかなように、素材の自由度は増しますが、ダイレクトタイプやM形は、軸自体も複雑な構造なので、軸素材も極めて重要になってくるのです。

 丈夫に作ることができ、ねじなども緻密かつ精度を維持できる素材であるがゆえに、エボナイトを使用しているわけです。
 エボナイトで作れば良いのではなく、設計や、製作精度なども重要なのは言うまでもありません。

エボナイトが良いならば、市販の万年筆の中で、エボナイト製のものが少ないのでしょうか。
それは、エボナイトの加工が他の素材と比べて非常に手間が掛かって難易度が高いからです。
刃物の切れ味がすぐに鈍ってしまいますし、軸表面の磨きも容易には行きません。
masahiro万年筆製作所では、エボナイトの良さに惚れ込み、より良質なエボナイトを探し求め、素材を輸入して総エボナイト製の万年筆を製作しておりますが、加工難易度を考えると、量産には向きませんので、大手メーカーで手がけているところが少ない現実も、無理もないと思っています。
軸やキャップのみならず、首やペン芯までエボナイト素材を用いた、いわゆる総エボナイト製品は、masahiro万年筆製作所製品以外では、ほとんど流通していないのが現実です。



 エボナイト自体が珍しいので、軸素材がエボナイトであるだけで注目されることが多いですが、エボナイトだからこそ実現できる強度の設計になっているからこそメリットがあるのです。逆に言えば、軸がエボナイトの場合、首やペン芯もエボナイトの、いわゆる総エボナイトで強固に作ってないと、エボナイト素材を使用するメリットに乏しいのです。軸だけがエボナイトでは、実用上のメリットが少ないのです。

 よく、エボナイトは割れやすいから、強度は無いのではないか、と言われることがあります。確かに、オークションなどで見られるエボナイト製万年筆のキャップの入り口などは割れていることがございます。
 しかし、割れやすさ割れにくさは、肉厚次第です。
 エボナイトは内部拡張力の耐性がプラスチックよりも優れております。
 キャップを軸後部にはめるときに、プラスチック製のキャップは、キャップ入り口に力が掛かるような設計はできないため、軸後部にキャップが深く入り、キャップの奥の方で接触するような構造になっているものが多いです。
 肉厚が薄いエボナイトが割れやすいのは当然です。肉厚が計算されたエボナイトでは、プラスチック以上の強度が出ます。エボナイトの強度は、プラスチックよりはあります。masahiro万年筆製作所のエボナイト製品は、こどもの足でうっかり踏んでも割れないような肉厚になっています。
 エボナイト製万年筆のキャップ入り口付近にリングを装着してあるのは、装飾のためで、割れ防止と考えるのは難があります。詳細は6年前の記事をご覧下さい。
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プロフィール

 masahiro万年筆製作所  代表者 内野成広

Author: masahiro万年筆製作所  代表者 内野成広
総エボナイト製手作り万年筆を製造しております
一切の妥協を許さない完全な商品を目指し、生涯唯一の職業として励んでおります
ペン芯までエボナイトで製造している数少ない万年筆メーカーです。

また、株式会社パイロットコーポレーション 正規販売店として、パイロット商品の販売をいたしております。

422-8017
静岡市駿河区大谷769-3
masahiro万年筆製作所
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FAX 054-298-7473
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