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ベストな構造であるインキ止式(インキ止め式)とカートリッジ式(覚書)

万年筆を修理した後、使い方をアドバイスさせていただくことがあります。
中には、ご使用方法を勘違いなさっていらっしゃる方もいらっしゃいます。特に私が専門で製造している「インキ止式」という方式は、後部をピストンのようにしてインキを吸って使用すると間違って理解されている方が非常に多いです。オークションなどでも、ほとんどの場合、間違って紹介されている位です。この方式は、万年筆の専門家でも知らない人が非常に多いので、無理もありません。しかし、戦前は日本ではこの方式が圧倒的に人気があり、主流だったのです。海外では、テコ式というレバーでゴムをつぶして吸入する方が人気でした。なぜ内外で差があったかは、理由があるのですが、これは後日ご紹介します。
このインキ止式の説明書は、かつてサンエス社のものを掲載しましたのでご参照下さい。
もちろん、ピストンのようにして吸う「オノト」という万年筆もありますが、オノト以外は、皆さんが手になさる万年筆のほぼ100パーセントが吸入タイプではなく、スポイトでインキを入れる「インキ止式」なのです。なお、このインキ止式を「スポイト式」と呼ぶのは正しくありません。
近いうちにご説明しなければなりませんが、この「インキ止式」そして「カートリッジ式」は、万年筆の構造として他の方式にはないとても優れた特徴があり、万年筆のインキ供給方式として共にベストなものです。
ただし、インキ止式は、ペン芯と軸とが完全に設計されていないと、インキが途中で途切れてしまい、非常に作るのが難しい万年筆なのです。戦前は、パイロットなどのメーカーは、ペン芯から軸まで一貫して製造していたため、インキが途切れずに流れるタイプの万年筆を作っていました。しかし、ほとんどの家内工業的に作られた万年筆は、ペン芯と軸とのめんみつな調和が取れておらず、そもそもペン芯自体にも難があったので、軸を振ったり、後ろからインキを押し出すようにして使うものだ、と言って販売していたお店もあるくらいです。私のところではインキ止式軸を良く修理しますが、インキがとぎれがちなインキ止式軸を、追加工してインキが途切れないようにすることが難しいです。どうしても、という部品を作り替えないといけません。

余談ですが、修理について言及したので、さらに書いてみます。インキ止式軸、他の部分を修理することは可能です。
インキ止式は、首の部分にパッキンを入れずにインキの漏れを防ぎます。実はオノト以上に修理は難しいのです。首をゆるめなくてもよいオノトは、首の部分を液体ガスケットでくっつけてしまう簡易修理法もあるでしょう。しかし、常に首をゆるめるインキ止式はその手法が使えません。パッキンを入れるように追加工することも出来ないです。完全にすり合わせる技術がないと修理や製造が出来ないのがインキ止式なのです。もっとも、現在でしたら、パッキンを使って製造することもできますが、私はパッキンを使っていません。パッキンにだけ頼っていると、パッキンが劣化したら首の部分の気密が即悪くなってしまうからです。
もっとも、私はオノトの修理でも首と胴のネジ部のインキ漏れ防止は、onotoがそうであったように、切削のみで削りあわせて漏れを防ぎます。製作当初は、当然気密がしっかりしていたものがほとんどですし、そのように作られていたのですが、現在では、液体ガスケットにより漏れを防ぐ簡易修理を施すケースがほとんどです。私が修理したものは、完全にすり合わせ調整して、試験機によりテストしております。 従って、首を外して スポイトで入れることも可能です。
インキ止式修理やオノトの修理の場合、後部のパッキンはコルクで修理します。後日ご説明しますが、コルクには、カビが生える・耐久性が悪い、という欠点があります。しかし、これだけは、ずいぶんいろいろやってみましたが、コルクで直すしかありません。
もっとも、私が交換した場合は、かなり耐久性良く直してある、というのは、オノトの項ですでにご説明させていただきました。
当時のインキ止式軸は、修理することのことを考えていない非常にひどい設計のものが実はとても多いのですが、私のところでは、ネジを切り直したりして、良く直しております。なぜこのようなひどい構造にしたのか、と、いつも憤りを感じますが仕方ないです。もちろん戦前のものです。これらは、修理例として後日ご紹介したいと思います。この点からも、オノトより難しいと言えましょう。
もっとも、このような経験があるので、私のところでは、異常に壊れたオノトでも完全に直すことが出来たりします。
私の製品では、数年にわたり試作改良を繰り返し、コルクを全廃し、安定的に使用できるような新たな方式にしました。


万年筆の特許でも、インキを後ろから押し出す押しボタンを設けて、振らなくてもインキが出るようにしたタイプの万年筆があったくらいです。私はこのような方式で製造された品物を何例も知っています。
それだけインキ止式万年筆の製造は難しいです。私自身、ペン芯の開発や、首まわりの調整開発にとても苦労して実現させた経験があるので、とてもよくわかります。現実に私の商品がそうなのですが、ちゃんとつくれば、後ろを少しひねっただけで、軸内のインキが無くなるまで軸を振らなくても筆記できます。

この点、すでにお話ししましたとおり、オノト万年筆は、完全にインキが途切れるという欠点があります。ただし、私が手入れしたものでしたら、途切れた時は、ペン先を一度上に向けて、倒立すればインキはまた流れるようになり、強く振る必要はありません。
オノトのような方式は、インキ止式+プランジャー方式ですので、機能が付加されたぶん、こちらの方が良いのではないかと思われる方も多いかもしれません。私の万年筆、プランジャーでなければ駄目だとおっしゃる方も非常に多いです。しかし、詳細は後日ご説明しますが、使い勝ってや構造の上で、プランジャー式よりもインキ止式のほうが圧倒的に便利ですし、有利です。

ところで、いちいち後ろをあけて使わなければならないような商品は万年筆として駄目なのではないか、と強行に主張される方が非常に多くいらっしゃいます。
インキ止式軸は、私の万年筆の定義からすると、万年筆であることは間違いないです。後ろをあけなければならないのは、筆記するときキャップを開けなければならないのと同じようなものです。
また、スポイトでインキを入れるのは面倒だとおっしゃる方がいらっしゃいますが、ピストン吸入式よりもクリーンに入れることが出来る点を見逃してはなりません。
それ以上に、インキ止式という構造は、オノト万年筆のようなプランジャー式とは違った、ものすごいメリットがあるのです。
いずれご紹介しますが、パイロットに、かつて、星あわせというタイプの万年筆がありました。たいへん壊れやすく、中古品でも、大半が内部の部品が折れて壊れています。パッキンに使われているコルクの耐久性も無いものです。ただし、素材自体は総エボナイトですので、耐久性はあります。修理もたいへんなのですが、適切に修理すれば、インキは間断なく出ます。
私はこの万年筆が、自分が出会った中で衝撃を受けた万年筆のナンバーワンです。
大正時代、パイロットは、如何にインキを止めるということを真剣に考えていたか、当時の開発者の情熱に思いを致すと、インキ止式をとても軽く見ることはできません。
たまに私は開発に行き詰まるとこの万年筆に接し、インキを止めるということに対する当時の方の情熱を感じ取っています。

カートリッジ式にも、ものすごいメリットがあります。カートリッジ式を批判なさる方がいらっしゃいますし、私も、かつて皆さんと同じようにカートリッジよりも吸入タイプにあこがれて使ってきた身ですので、皆さんが吸入タイプにあこがれる気持ちはよくわかります。
しかしながら、色々考えますと、カートリッジは万年筆構造として、ベストと考えざるを得ないのです。

インキ止式は、今では私くらいしか専門に製造していませんし、主流ではないので、これをお読みの万年筆愛好家の方でも全くご存じなかった方が少なくないのではないかと思います。
私は従来のインキ止式の欠点を克服したく、ずっと改良に精力を注いできました。
先頃、新たに欠点を克服した設計に変更させていただきました。
実は、WebLogはそれを記念して始めたようなものなのです。

今回のテーマは、たいへん重要なテーマですので、今回は覚書として、いずれもう少し敷衍してご紹介したいと思います。
私の品物、特にインキ止式は、特徴を説明するのがものすごく難しいです。
そのご説明のために、少しずつ書きためていく覚書集、これが、このサイトの目的の一つです。
今回は要点のみの覚書とします。

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インク止め式

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 masahiro万年筆製作所  代表者 内野成広

Author: masahiro万年筆製作所  代表者 内野成広
総エボナイト製手作り万年筆を製造しております
一切の妥協を許さない完全な商品を目指し、生涯唯一の職業として励んでおります
ペン芯までエボナイトで製造している数少ない万年筆メーカーです。

また、株式会社パイロットコーポレーション 正規販売店として、パイロット商品の販売をいたしております。

422-8017
静岡市駿河区大谷769-3
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